教育ローンとは? 教育ローンの金利や選び方、借入条件について

みなさんは「教育ローン」という言葉を耳にしたことがありますでしょうか。聞く機会があるとしたら「銀行のCM」とかでしょうか。少なくとも名前から「教育に関するローン」であることは理解できると思います。

しかし、教育ローンについて深く理解できている人はそこまで多くないのではないかと思います。いつか、自分も利用することに生るかもしれないと考えると、それではいけないと思うのではないでしょうか。そこで、教育ローンについてと、教育ローンの金利を中心に解説していきたいと思います。

「教育ローン」とは、金融機関が個人に対して行う「教育関係経費」に使途を限定したローンのことを言います。一般的に、学生の保護者(両親などの扶養者)が、学費の支払い等の目的で利用することが多い金融商品です。似たような属性を持つ金融商品として「住宅ローン」「自動車ローン」といった資金使途を明確にしているローンが存在し、同様に銀行や信販会社で提供されることが多いです。

同じように「教育の目的で利用する借金」としては「奨学金」という制度があることを、多くの方がご存知だと思います。奨学金も教育ローンも似たような目的でお金を工面するのですが、両者には決定的な違いが数多く存在します。

奨学金には「受給型と貸与型がある」「取扱機関が国の機関や都道府県、民間団体など」「返済義務は学生本人にある」「本人の成績が要件として加えられている」という特徴があります。一方、教育ローンの場合は「返済の義務がある(借金なので当然)」「取扱機関は金融機関」「返済義務は扶養者にある」「本人の成績は要件に無い」といった特徴があります。どちらも学費などの支払いのためにお金を工面する方法ですが、全く異なる性質を持つものであることは理解しておきましょう(詳しくは別記事にて解説しております)。

  • どこの教育ローンが低金利なの?

金融商品を選ぶ中で、「金利」という選択基準は外せない項目です。「給付型」もしくは「貸与型で無利子」の奨学金と違って、教育ローンはローンなので利息の支払が必要です。しかも、奨学金と違って教育ローンは借りた次の月(もしくは翌々月)からの返済となるので、さっそく利息の問題を考える必要が生じます。金融商品を選ぶ際には、やはり金利の高さは考慮しなければならない項目であるといえます。

さて、金利は「毎月どれだけの利息を支払わなければならないのか」という基準であり、一般的に金利は低いほうが利用者にとって有利に働きます。教育ローンも、カードローンなどの他の金融商品と同様に金利が低いほうが返済がしやすくなりますが、一概に「どこの銀行なら安い」ということも言い切れません。

金利には「幅」があり、基本的に融資する金額が大きいほど低い金利が設定されます。幅の存在しない金利を設定している金融機関もありますが、その場合だと「金利の幅を持つ金融機関の教育ローンの最低金利」よりも高くなる可能性が高いです。逆に、幅のある金利の最高金利よりも低いことが多いので、一概にどの金融機関が一番金利が安いということも言い切れません。後述の条件等を加味しない場合でも、「融資希望額」によって幅のある金利の値も決まりますので、個人の状況などを知らない限りは一概に「どこが安い」とも言い切れません。

また、金利に関しては、家計のメインバンクで住宅ローンなどを利用している場合だと、教育ローンの金利を引き下げてもらえる可能性もあります。これも加味するとなると、各家庭のローンの利用状況なども加味する必要性があるので、余計に低金利の教育ローンを断定することはできなくなります。

各家庭の状況を知った上で、低金利の教育ローンを探す方法としては「比較サイト」を利用するという方法があります。比較サイトでは各金融機関の教育ローンを、金利の安い順にソートすることができますので、教育ローンを探す際の大きな指標とすることができます。また、比較サイトの中には「地域」を限定して金融機関を絞り込む機能が搭載されているものもありますので、お住まいの地域で利用できる金融機関を絞り込んだ上で比較することができれば低金利の教育ローンを探しやすくなります。

  • 金利だけで選んでいいの?教育ローンの選び方について

ローンを選ぶ際には、その比較基準として「金利の高さ」を第一に考える人が多いです。実際、金利を甘く見て債務整理に陥ってしまう人も多いので、金利が安い金融機関の教育ローンを選ぶこと自体は決して間違っているとは言えません。しかし、「金利が安ければ後はどうでも良い」と思いながら教育ローンを比較することは危険極まりないといえます。教育ローンを比較して選ぶ場合には、「金利以外の部分」に関しても注目しなければなりません。主なポイントとしては「金利以外の出費」「限度額」「金利の種類」「審査期間」等が挙げられます。

まずは「金利以外の出費」に関してです。借金である以上、教育ローンで借り入れたお金は返済し続ける必要があります。毎月、元本の一部と、利息を一緒に支払うことになります。しかし、借金の返済においてはそれ以外の出費も存在します。例えば「繰り上げ返済」のように、毎月の返済とは異なるまとまった返済を行うことで将来的な負担を減らすという方法がありますが、その際には手数料がかかります。数千円単位での支払いとなる金融機関も多いので、ある程度こまめに繰り上げ返済を行うたいという場合にはこの安さも追求しておく必要があります。その他にも、返済やローンの返済期間中に発生する手数料などの出費の多さも考慮しないと、金利の安さを覆すほどの出費が発生しては意味がありません。

次に「限度額」です。各金融商品には、融資できる上限となる金額が設定されています。どの金融機関もそれなりの金額を上限として設定しており、無担保であれば最低でも300万円以上の金額が設定されています。しかし、その金額が各家庭の教育ローンとしての必要金額に達するかどうかは、各家庭の事情によって異なります。一般的には十分すぎる金額と思われても、家庭によっては足りないという可能性もあります。必要額よりも少ない金額を借りても、いつかお金に困ってしまいますし、すぐに必要な金額である場合には意味がなくなります。限度額に関しても、きちんと確認しておく必要があります。

次は「金利の種類」についてです。金利には「変動金利」と「固定金利」の2種類が存在します。変動金利は国の金利の変動にともなって返済に係る金利も変動する方式であり、固定金利は借入時の設定金利がそのまま完済時まで継続する方式となります。一般的には、金利が低い水準である場合には「固定金利」で完済時まで安い金利で返済し続け、金利が高い水準の時には「変動金利」で徐々に低い金利に変動していくことを期待するという方法をとります。しかし、金融機関によっては教育ローンの金利の種類がどちらかしか無い場合もあり、現状の金利の水準と合致しない方式の金利だと高い金利で返済をしなければならなくなります。現状の金利水準と設定金利の方式が合致していることも考慮しなければなりません。

最後に「審査期間」です。文字通り、教育ローンの審査に必要な時間です。絶対に特定の期間で審査が終わる、ということはありませんが、あくまでも目安として活用するのであれば、各金融機関の審査期間の目安を知ることは非常に便利です。さて、金融機関によっては審査期間が長めになっているところもあります。しかし、審査期間が長いと「急いで資金を用意したい人」にとっては資金繰りが間に合わなくなってしまう可能性もあります。特に急いでいる人の場合は、審査期間が短めの金融機関を選ぶ必要があります。

この他にも、さまざまな基準が存在しています。中には特定の事情にある人にとって大きなメリットとなるもの、逆にデメリットとなるものもあります。金利だけ見て教育ローンを利用すると、後になって公開してしまうケースが少なくありません。金利以外のポイントについても、十分に考慮した上で金融機関を選ぶようにしましょう。

  • 教育ローンの種類について

一言に「教育ローン」と言っても、実は種類が存在します。主な分類としては「国の教育ローン」「民間の教育ローン」「大学の提携教育ローン」の3種類が存在します。

まずは「国の教育ローン」です。または「公的教育ローン」と言うべきかもしれませんが、これに分類されていた「財形教育融資」が廃止されており、該当する教育ローンが国の教育ローンに限定されているので問題無いでしょう。国の教育ローンは、日本政策金融公庫の融資制度の一つであり、教育一般貸付として固定金利の限度額300万円の条件で借り入れることができます。後述の「民間の教育ローン」に比べて低い金利で利用することができるという特徴があります。また、在学中は元金据え置きで利息のみの返済にすることもできるという特徴もあります。ただし、「所得制限」が設けられており、子どもが一人の場合は790万円(事業所得の場合は590万円)まで、子ども一人増えるごとに100万円ずつ(事業所得は90万円ずつ)増加していき、それ以上の世帯年収の場合だと利用することができません。さらに、連帯保証人か、教育資金融資保証基金の保証が必要という条件もあります。

次に「民間の教育ローン」です。これは前述までの教育ローンで紹介している銀行などの金融機関が提供する金融商品です。「変動金利と固定金利」「無担保と有担保」「取引内容に応じた金利の優遇措置」や、子どもが就職した後は子ども自身がローンの返済を行う「親子リレー返済」といった、金融機関、金融商品ごとにさまざまな違いがあるという特徴があります。また、受験シーズンなど、教育ローンの需要が高まる時期になると顧客獲得のために各金融機関が「金利優遇キャンペーン」などを開催するという特徴もあります。基本的な金利は「国の教育ローン」に比べて高めですが、さまざまな優遇などの措置があるという特徴があります。

最後に「大学が提携する教育ローン」です。これは、各大学が金融機関と提携して提供している教育ローンであり、基本は「民間の教育ローン」と同じです。しかし、大学によっては「金融機関に直接教育ローンの申し込みを行う場合よりも金利が安い」「利子相当分を奨学金として提供」「学生自身が借り主となって教育ローンを利用できる」といった、一般的な民間の教育ローンでは利用できない特典を利用することができる場合もあります。

  • 教育ローンの借入条件

教育ローンの借入条件は、一般的に「年収」が見られています。ただし、借入先によって具体的な条件は異なります。

前述のとおり、国の教育ローンの場合は「年収の上限」が設定されており、これを超える場合には利用することができません。逆に、民間の教育ローンの場合は金融商品として「返済能力」が見られますので、年収が多いほど有利な条件で融資を受けやすくなります。「前年度年収200万円以上」というように、最低限の年収の条件が付記されている金融機関も多いです。国か民間か、借入先によって真逆の性質を持っているということになります。

また、国の教育ローンの場合は「修業年限が6ヶ月以上であり、中学校卒業以上」という条件も付記されています。また、学校によっては一定の要件を満たす必要もあり、細かい条件については教育ローンの対象となる教育機関によって異なると言えます。

  • まとめ

教育ローンにも、さまざまな種類が存在することが理解できたかと思います。各金融機関や国、民間の場合は提携している大学によって借り入れの条件が異なり、返済の負担も大幅に異なります。

返済の条件は、金利の高さだけでなく、変動か固定か、返済にかかる手数料等はどうなっているかなど、細かいところまできちんと見ておかないと、将来的に大きな損をしてしまう可能性もあります。比較サイトなどを活用しながら、各家庭にとって最適な教育ローンを選ぶようにしましょう。