自分が働いている会社からお金を借りる事ができる「貸付金制度」について

出産、進学、病気やけが、突然の不幸など、生活の中で急にまとまったお金が必要になることは多いです。そんなとき、すぐにカードローンやキャッシングに頼ることを検討するのではなく、実はもっと身近な「自分の勤めている会社」からお金を借りることを検討してみましょう。そんな、“会社が社員にお金を貸し付ける”従業員貸付金制度について、解説します。

勤めている会社からお金を借りる。そんな制度があるかも

日々の生活の中で、結婚や出産、進学、病気やけが、不幸など、急にまとまったお金が必要となることは多いです。

そんな時のために貯金していたとしても足りなかったり、そもそも貯金がなかったりした場合、「お金を借りる」ということを検討することになるでしょう。

もちろん、最初は身内から借りることを考えるかも知れませんが、それがダメなら、カードローンやキャッシングなどの金融機関から借りるという選択肢になる方が多いと思います。

しかし実は、もう一つとても有用な選択肢があります。それは、「自分が勤めている会社にお金を借りる」というものです。

「従業員貸付金制度」というその制度は、相応の理由があった場合に会社が従業員にお金を貸し付けるもので、従業員が消費者金融や闇金などからお金を借りることなく安心して生活をするため、且つ、借金返済に滞ってその従業員の給与が差し押さえられたりするなどのトラブルを回避するために設けられている福利厚生の一つです。

ただ、すべての会社でこの制度があるかというと、そうではありません。

まずは、自分の勤めている会社で従業員貸付金制度をもっているかどうか、一度社内規定を確認するか、総務や管理部などに問い合わせてみましょう。

従業員貸付金制度の金利は低い場合が多い

もちろん、会社からお金を借りる場合でも、必ず利息が発生します。

これは、無金利で貸し付けると利息分が贈与として扱われるか、もしくは所得の対象として課税される場合があるためです。

そのため、従業員貸付制度にも実質年利率が設定されており、その利息と元金を返済していくことになります。

ただし、その実質年利率は0.30%というかなり低い金利に設定されていることが多いようです。

消費者金融の実質年利率は18.0%ですので、その差は歴然としているでしょう。

もし、消費者金融などの金融機関で借りようと考えている場合は、まず会社に相談してみることをオススメします。

ですが会社に「だらしない人間」と思われてしまう可能性があるのも事実。それが気になる人は少々金利が高くてもプロミスなどの消費者金融から借りましょう。

具体的な例

では、従業員貸付金制度を利用し、返済するまでについて具体的に紹介しましょう。

会社員のAさんは、薄給ながらも妻のBさんと慎ましく生活していましたが、ある日Bさんが階段から落ちて大けがを負ってしまいました。

命に別状なく、3ヶ月ほどで快復するとのことでしたが、蓄えのなかったAさんには入院費用を捻出することができません。

もちろん、健康保険の高額療養費などで、あとでお金が戻ってくることは知っていますが、最初に払い込む30万円のお金を工面することができないのです。

身内にも相談できる人はおらず、仮にサラ金に借りたとしても利息を返せる目処も立ちません。

そんなとき、Aさんは自分の会社でお金を借りることができるという話を聞き、早速相談しました。

それは、勤続3年以上で、勤怠に問題のない従業員であれば、最高30万円まで貸してくれる「従業員貸付制度」という制度で、勤続5年をすぎているAさんなら利用することができます。

もちろん、金利や返済についても、会社の担当は丁寧に説明してくれました。

実質年利率は格安の0.30%、返済については給料からの天引きで毎月固定金額、と返済についての負担の非常に小さいもので、ボーナスなどで一括返済も可能とのことでした。

Aさんは、ボーナスと高額療養費での一括返済という形で、早速契約書にサインしました。

3ヶ月後、Bさんは無事退院し、そこで会社からお金を借りて医療費を支払ったAさんは、高額療養費の払い戻しと同時期に出たボーナスとをあわせて、一括で会社にお金を返すことができました。

結果的にかかった利息は221円、ボーナスが20万円で高額医療費の払い戻しが24万円ほどありましたので、ボーナスをすべて使うこともなく、会社に借りたお金は利息を含めてすべて完済することができました。

急ぎでお金が必要な方はプロミスでのキャッシングがとてもおすすめです。

プロミスの詳細をみる

返済方法

従業員貸付金制度でお金を借りた場合の返済方法は(もちろん会社によってばらつきはありますが)、経理の手間も考慮して、給料天引きとなる場合が多いです。もちろん、上の具体例のように、ボーナスでの一括返済も可能となる場合も十分ありますので、相談してみた方がいいでしょう。

なお、労働基準法17条では、「使用者は、前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺してはならない」と規定されており、お金を貸し付けることで労働の義務を負わせることは禁止されています。

そのため、給料からの天引きというのは、実のところ違法となります。

ただし「制度化されており、その内容を従業員が承諾して労使協定が結ばれている」場合は、社会保険や税金などと同じく天引き可能となっていますので、「従業員貸付制度」が制度化されている場合は違法ではありません。

また、もし定年間近だった場合は、退職金で相殺(退職金の前借り)という方法を採ることができる場合も多いようですので、該当する場合はその方がより返済の負担は小さくなることでしょう。

利用するときに注意すること

消費者金融や銀行などの金融機関でお金を借りるよりも圧倒的に負担の軽い「従業員貸付金制度」ですが、もちろん使用するにあたって注意しなければいけない部分、使用するための条件がありますので、紹介しておきましょう。

※一般的な話になりますので、会社ごとに違っています。詳細は会社の担当者へご確認ください。

・制度が存在しているかどうか

まず、上にも書いていますが、制度としてきちんと存在しているかどうかを確認しましょう。

大企業では制度化されているところが多いようですが、中小企業ではそこまでできていない場合も多いです。

もし制度として存在しておらず、恩赦的に貸し付けしてくれる場合は、給与天引きでの返済は労働基準法に抵触しますので、確認の上利用する必要があります。

・限度額

貸付限度額については数十万程度で、役職などによって変わってくることが多いようです。

必要な金額を借りることができるのか、もし不足していれば他の手段も併用が必要ですので、注意しましょう。

・資金使途が限られている

あくまでも従業員が仕事に集中できるよう、福利厚生の一つとして存在する制度ですので、遊興費や生活費などでは利用することができないのが一般的でしょう。

多くの場合、病気やけが、事故、不幸、出産などの誰にでも起こり得る突発的な問題での使用が意図されており、出産一時金など公的な補助も活用した上で不足分を会社に借りる、という条件がある場合もありますので、安易に利用することは難しい場合が多いでしょう。

・今後のキャリアアップへの影響

きちんと福利厚生の一つとして制度化されているものでありますが、やはりこの制度を利用するということは、緊急事態への対応力が低いと見なされ、今後のキャリアへ影響が出る場合もあるようです。

もちろん、制度として影響がないようになっている場合でも、心象には少なからず影響が出るものですので、その点も認識した上で利用する必要があるでしょう。